チームの地元広島でのレース、eNShareを牽引する選手の1人でもある山﨑、
シーズン当初から各選手の課題である「今、自分にできる事は何か?」
山﨑も今自分にできる事を考え、動き、レースに臨みました
それでは、山﨑からのレポートをご覧下さい
レースレポート 山﨑 健
Day1 山陽建設広島三原ロードレース
リザルト 112名 -6周/10周
会場:広島中央森林公園 10周回(123km)
チームの地元である広島大会はレーススケジュール発表時から楽しみにしていた。
しかし全日本選手権直後から体調不良や病気が重なりコンディションは最悪。
満足に乗れていないのに疲れが酷いといった状態で、リザーバーとの交代も考えた。
それでも出走のチャンスを与えてくれたチームのために、
『何か1つでも、出来ることを』をテーマに臨んだ。
チームオーダーは、好調の能登選手と深澤選手を軸に、私個人は前半注力。
1周目の三段坂での逃げを狙う他選手の動きに同調したり、前方に位置を取るチームメイトと連携出来る位置をキープしていた。
2周目に主軸の深澤選手から「今日はダメな日だ」といった言葉をもらい、
チームとして能登選手ともう1名完走者を出すべく、近くの小森選手に、最後までいく立ち回りをするように声掛けを行った。
3周目の連続登坂のペースがキツく、これは無理だと思い、小森選手に託してレースを終え……
と思ったら下りで小森選手が中切れ1人で前を追いかけ、その後ろに更に遅れた選手数名といったマズい光景が見えた。
今日1番の仕事だと腹を括り、マイペース登坂と少しの下りで回復させた脚に力を込め、
全開で小森選手のもとへ行き、その前の集団まで牽き上げに成功。なんとか事なきを得た。
その次の周回、反動で脚が攣ってしまい、もう1つ後ろの集団で完走を目指す選択もできたが、体調面も考えてリタイアを選んだ。
結果的に能登選手が終盤メイン集団でゴール。そして牽き戻した小森選手がJプロツアー初完走を果たしてくれた。
前半で遅れてしまったチームメイトも翌日の広島クリテリウムを見据えて切り替え、良い雰囲気で初日を終えられたと思う。
私自身も思っていた以上には身体が動いてくれたので、クリテでも何かできるかも、と思えた。
Day2 広島トヨタ広島クリテリウム
リザルト 予選8位/57名
決勝29位/49名
会場:広島市西区商工センター特設コース
今年はJクリテリウムツアー(JCT )第4戦として開催された。
JCT は予選→決勝の2ラウンド制で行われるが、本大会は予選の上がり枠が過去3戦と比べて狭き門となっていて、各組上位25名×2組=計50名が決勝進出。
出走者合計115名のうち6割弱が予選で脱落する厳しいレースとなった。
~予選 1.7km×6周回(10.2km)~
なるべく前に居て、何としても予選通過することがオーダー。
残り2周回となり先頭付近に位置を上げ、第1コーナーをクリアした直後、KINANレーシングチームの山本元喜選手がアタック。
最後の混沌とした雪崩れ込みで埋もれるよりも、力のある元喜選手と逃げた方が可能性が高いと判断し反応。
KINANレーシングの他選手やeNShare山下選手も集団を遅らせる立ち回りをしてくれたことや、
ラスト周回で少し牽制が入ったことも相まって2人逃げが決まり、最後の直線でスプリントした数名に捲られたが、8着で予選通過。
山下選手も集団前方9着で予選を通過し、2名で決勝へ進むこととなった。
~決勝 1.7km×25周回(42.5km)~
50名の決勝レース。
ホストチームのヴィクトワール広島をはじめ有力チームが多くの枚数を残す中、eNShareは2名のフルタイムワーカー。
それでも、とにかく喰らい付いて終盤のチャンスを掴もう、と山下選手と言葉を交わし臨んだ。
スタート早々、バックストレートの荒れた路面でボトルが1本、ケージから吹き飛んでしまい、
猛暑の中、レース距離95%をボトル1本(しかもスタート前に少し飲んでしまっていたので残りは水300mlほど)で走ることとなった。
幸いスタート前に、”しまなみウォーター”をしっかり補給していたので1時間程度なら何とかなる!と切り替えて走った。
3度の周回賞のタイミングや有力選手の逃げの動きでペースが上がる周もあったが、作戦通り、無茶な逃げや追走をすることなく脚の消耗を抑えながら、
ラスト5周あたりで山下選手とお互い近い位置でスプリンターチームの隊列の後ろを陣取り、終盤まで粘り続けた。
ラスト周回に入るホームストレートで集団が縦伸び
。ここだ!と判断して山下選手に声を掛け牽き連れて第1コーナーのヘアピンで20人の先頭集団へ繋いだ。
もう少し力になりたかったが、ボトルの水もとっくに底をついた状態で走り続けてオーバーヒート寸前。
視界もぼやけて限界だった。
最後山下選手が力を尽くして16位だった。
~2日間を終えての感想~
昨年大会同様、ホストチームのヴィクトワール広島のオレンジカラーで埋め尽くされた会場の中から、
「eNShare頑張れ!」「ザッキー頑張れ!」と声援が届いて、苦しい中でのもうひと踏みの力になりました。
また地元広島ということで、チームピットにもスポンサー様、ファンの方々、
たくさんの方が応援に駆けつけてくださり、本当にありがとうございました!
通りかかった地元ボランティアの方からも、「ピンク目立ってたよ!」とお言葉をいただき嬉しかったです!
直前の病気に悩まされた今大会であったが、
自身のテーマに掲げた『何か1つでも、出来ることを』を常に意識した立ち回りで仲間を助けられたことは良かった。
Jプロツアーは今大会で少し期間が空きら中休みに入る。
前半戦~中盤戦、チームとして良い戦いができたが、私個人は開幕当初のチームの期待に応える走りが出来ず、全く満足のいく内容ではない。
9月からの後半戦、厳しいコースでのレースになる。
今年のeNShareはもっとやれる。ステージTOP10や表彰台を狙える力のある選手も居る。
チーム全員、何より私がコンディションをしっかり合わせて、最終局面でエースのなる選手の力になる、
あるいは自分自身がリザルトを狙う走りをしなければならないと自覚している。
まずは病気を完治させ、怪我復帰から急ピッチで追い込んだ疲労を取り、夏の期間、自己鍛錬に努めたい。
後半戦も備後しまなみeNShareへのご支援・ご声援をよろしくお願いいたします。
以上、山﨑からのレポートでした