今シーズン故障で出遅れた山﨑がようやく戻って来た!
ここ1番というタイミングにきっちりと照準を合わせて結果を残す姿には感動を覚えました!
チームとしても個人としても絶対に結果が求められるレースで、昨年の成績を上回る順位でのゴール!
熱い走りと、魂の走りで堂々たる順位でのフィニッシュ
その裏には並大抵ならぬ努力があったと思います。
そんな山﨑からのレポートが届きましたのでご覧下さい。
レースレポート 山﨑 健
【第59回経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップ】
18位/116名
南魚沼レポート
今年も南魚沼の決戦に向けて準備してきました。
前週の第9戦「新城ロードレース」で調子の良さを実感できていて、そのまま良い状態で大一番を迎えられました。
今年、怪我や病気で苦しんだ期間も、仕事終わりの夜の暗闇の中で汗を流した日々も、
チームメイトと共に限界まで身体を追い込んだ合宿も、
『全ては今日、この日のためにやってきた』という強い気持ちで臨みました。
いつものことながら、序盤から逃げを狙う動きでペースが速く、
途中、補給ゾーンで詰まって位置を下げてしまい危うい場面もありながら我慢の展開が続きました。
中盤はブリヂストンサイクリングチームのコントロールするメイン集団内で、
能登選手、大森選手と3人で耐える展開となりました。
登りは一定ペースでしたが、コース終盤の平坦やアップダウンでも高速を保ったまま進んだことで、
細かいダメージが重なり若干脚攣りの予兆が出始めていました。
レースが大きく動いたのは終盤10周目。
最大3分以上開いていた逃げとのタイム差が1分30秒程度まで縮まったタイミングでした。
もともとスタート前から、展開が生まれるのは9~10周目あたりだと考えていて、
心の準備は出来ていました。
有力チームのエース級が前で動くのを感じ、コントロールライン通過後に一気に番手を上げ、
とにかく必死に食らいつきました。
キツすぎて細かい状況までは覚えていませんが、病気と闘っている先輩のことを思い出して、
『先輩のために走れ!』と自分に言い聞かせると、いつも以上に力が湧いたことは記憶しています。
登り終えて平坦に入ると、先ほどまで50人程居たメイン集団が20人ぐらいまで減り、
eNShareは自分1人単独となったことを把握しました。
その周のダウンヒルで、踏ん張りが効かない程にまで脚攣りが深刻化してしまいましたが、
痙攣が治る事を願いながら加減速をなるべく抑えて脚の負担を減らす走りを続け、
奇跡的に登りに入る手前に回復してラスト2周に突入。
そこからゴールまでは、自分のこれまでやってきたことを信じて、
脚攣りが再発しない限界ギリギリを保ちながら走りました。
『山﨑がキツい時は他のみんなもキツい』と監督の言葉や、
地元の仲間からの激励の言葉を思い起こし気持ちを奮い立たせ、
宮口監督、祐子さん、レースを降りた仲間からの声援を力に換えて、
登りで遅れても集中力を切らさず、他の遅れた選手と協調して前を目指しました。
最終周回は、同じパックにいたリーダージャージの金子選手のペースに付けず遅れてしまいましたが、
最後まで力を振り絞って18位でのゴールとなりました。
能登選手、大森選手も完走し、チームとしても個人としても、
前戦レポートでの宣言通り昨年を上回るリザルトを残すことができました。
このリザルトは、レース中はもちろん、レースの準備や現地での時間も含めて、
チーム全員がこのレースに掛ける思いを1つに、前を向いて戦うことができた成果です。
前半の混戦を力を合わせて耐え抜き、主軸となる選手が後半の展開に絡み、
勝負を託された者がチームみんなの気持ちをゴールへ運ぶ。
ファンの方々が期待していたeNShareの姿・山﨑の姿をお見せできたのではないかと思っています。
個人としては、前半戦の離脱で負担をかけた分を取り返すリザルトを持ち帰れたことに安堵の気持ちが半分。
一方で、10周目のセレクションに残った後、
脚攣りでTOP10以内を狙う力が残っていなかったことを悔やむ気持ちが半分です。
11周目の登りで遅れた後、一緒に集団復帰したヴィクトワール広島のレオネル・キンテロ選手が
そのままアタックに飛び乗って10位に入っていました。
限界を超えた先で、更にもうひと踏みできる脚が無ければ…というよりも、
限界の閾を上げられるようにもっと上手くマネジメントできなければ、目指している場所には届かないことを実感しました。
今シーズンのJプロツアーも最終戦を残すのみとなりました。
チームランキングも個人のリザルトも、目指すところまでもうあと少しのところにきているので、
最後悔いを残さないように、気を引き締め直して準備します。
今大会、たくさんのファンの方々や地元の仲間たちから、
応援のメッセージをいただき、本当にありがとうございました!
来月の最終戦もどうぞご声援の程お願い申し上げます。
以上、山﨑からのレポートでした